型染め/草木染

型染め/草木染とは

竹岱亭の型染め

型染めとは型紙に沿って染めたもののことを言い、竹岱亭には数千枚近く彫りこんだ型紙があります。その線の細さには定評がありますが、その線の細さゆえ、糊おきに技術を要するのも特徴です。ちまたでは型を彫る人と糊を置く人を分ける「分業」もありますが、竹岱亭ではすべての作業を行います。タペストリーのように3人掛かりで染める大きな作品もあります。

竹岱亭の草木染

草木染とは、草や木の天然の色素を使って染めることや染めたものです。 竹岱亭では すくも、栗のいが、紅花、くぬぎ、ひのき、矢車ぶし、ウコン、柿渋、紫根等の堅牢度の高い染料を用いて染めます。紅花と藍以外の染料は、全て煮込んで使用します。

竹岱亭の型染め(草木染)

型染めは型を用いて柄を染める染色技法です。型紙を繰り返し型置きすることによりうまれる模様の繰り返しと、型を用いることにより表現される明快な線とが 型染めの魅力です。 防染糊を使用し刷毛で染めていく「糊防染型染め」という手法で布を染めています。 染料は、藍染・柿渋・紅花・うこんと様々です。型紙を使用し、染料に何を使用するかで仕上がりが変わってきます。

竹岱亭で行う草木染の種類は以下のとおりです。

藍染め

藍の染料は「すくも」と呼ばれる発酵及び乾燥した状態で入荷されます。兵庫県西脇市産の「播磨藍」を使用しています。そのすくもを「藍建て」という方法で、藍の染液を作ります。藍液に浸す回数によって色の濃度が変わります。

柿渋染め

渋柿の汁を発酵させた染料を用います。日光堅牢度が良く日光に当たると色に深みが増していきます。柿渋の染料は布だけでなく和紙や木材にも幅広く利用されています。

紅花染め

紅花の花びらを水に浸し、一旦自身の持っている黄色の染料を取り除きます。この黄色の染料は煮込んで使用できます。梅の果実を燻製した烏梅と酢酸で染液を抽出します。

紫根染め

紫根の汚れを取り除き砕き潰し、これを袋に入れて微温湯の中でよくもみ出します。この液を紫液といい、後は椿の灰汁の力を借りて紫色に染め上げます。

ウコン・矢車ぶし・栗のいが・クヌギ染め

それぞれを約20分水から煮込んで染料を抽出します。後は媒染で色素定着させます。(媒染とは染色の過程において染料を繊維に定着させるための助剤)

藍染発祥の地/三木市

兵庫県三木市は、古文書三木文庫「出藍帳」によりますと藍染の発祥の地と称されています。藍染で有名な徳島県が阿波の国と呼ばれていた頃、藩主蜂須賀公に仕えて藍染を普及した三木孫太夫氏は実は別所長治公の家老として、東播磨の国三木市で藍を育て、装束担当として藍染めをしておりました。そんな場所で藍染の作品を作成できる悦びがあります。

型絵染め

型紙を用いて絵画的な文様を染めること。また、染めたもののことを指します。型絵染めの場合は1色毎に型紙が変わります。そのため、色の数の分だけ型紙が必要になります。

制作技法/型染め(藍)

1デザイン考案

資料などを見てデザインを考案します。

2型紙を彫る

まず直線をまっすぐ彫ることと、曲線を滑らかに彫ることが大切です。デザイン的にどこの線を残して彫るとスムーズにつながっていくか等を考えながら、デザインを微妙に変えていくこともあります。後、糊置きがし易いように、糊置きした時に型紙が負担にならないか等、竹岱亭では様々な角度で考えながら彫り進めます。心がけることは稚拙ではなく「垢抜けしている」ことです。

3紗を貼る

模様を切り抜いた部分に、補強のために紗を貼ります。漆の濃度も微妙な調節が必要となります。染めが美しくなるよう、丁寧に紗を貼ります。型紙の素材は以前は和紙を用いていましたが、現在は耐久性を考え洋紙を用いています。紗の留め方についても以前は漆で留めていたのですが、アイロンで貼れる洋紙が開発されてからは、その手法が主流となりました。

4糊置き

糯米から作られた糊です。季節や室温、湿度に合わせて糊の粘り気を調節します。竹岱亭では柄、糊の入り具合が見やすいように、糊に群青の粉を混ぜて使用します。

5乾燥

糊が乾ききるまでしっかりと乾燥させます。糊の乾かし方が甘いと、きれいな模様に染まりません。

6染料につける

均一に染めるために、湯通しをします。作品はすべて伸子を張って染めていきます。伸子も竹を用いて作品に合わせて使いやすいサイズのものを作ります。染液に浸す回数によって濃度が変わってきます。

7乾燥

空気に触れて酸化発色を促します。夏の日差しの下ですと、2時間ほどで発色します。

8水洗い

生地から糊が自然に落ちるまで、少しずつ水を循環させながら様子をみます。きれいに落ちたら、じゃぶじゃぶと洗い流します。

9色留め・乾燥

藍染めの色留めは基本的に濃度の高い酢酸を用います。素材や使用目的等によっては、化学薬品を使用する場合もあります。その後、乾燥させて完成です。

制作技法/型染め(柿渋)

6柿渋をひく

(※工程1〜5までは型染め(藍)と同じため省略)ムラにならないように、丁寧に刷毛で染めていきます。糊が落ちないように刷毛でこすらないように注意が必要です。

7乾燥

本来、柿渋は渋柿の絞り汁を発酵させたもので、においが有ります。竹岱亭では色に安定性を求めるために、奈良県産柿渋液を使用しています。そのにおいを消すためにも1週間から10日くらい天日と夜露に干します。その後、水洗いをします。柿渋液は摩擦に弱いので、水洗い中に布をこすったりするのは厳禁です。優しくしっかりと洗いあげます。

制作技法/型絵染め

4型紙の確認

(※工程1〜3までは型染め(藍)と同じため省略)型絵染めの場合は1色毎に型紙が変わります。そのため、どの順番で型紙を使うか、型紙を確認していきます。 1枚目の型紙を使って染料をおき、乾燥したら続いて次の型紙で新しい色を入れていきます。 この作品の際は13枚の型紙を使用しましたので染料、乾燥を13回繰り返しました。

5染料置き

まずは1色目。1枚目の型紙を使って色を入れていきます。 染料は合成顔料を用います。プラスチックのヘラを使い、型紙の紗が貼られた部分に均等に染料を伸ばしていきます。紗と型紙の境目に染料が入ると模様が崩れてしまうので、ヘラの使い方に技術が必要となります。

6乾燥

1枚の型紙をそれぞれの生地にのせていき、乾燥させます。 染料が乾ききるまでしっかり乾燥させます。次の型紙を使用するまで時間が無い時はドライヤーを用いることもあります。

7染料置き

1色乾燥が終わったら次の色をのせていきます。

8乾燥

染料をのせたら、次の型紙を置くために乾燥をさせます。

9染料置き

これを繰り返し、柄を完成させていきます。 色が多ければその分型紙も増え、工程も増えていきます。 最後の型紙を使用し、乾燥させたらアイロンの熱で染料を定着させます。定着すると洗濯も可能となります。

1日体験のご案内

型染め(藍)体験

ハンカチを作ることができます。 世界で一つ。オリジナルハンカチです。 その他ご自分のTシャツ等お持ち頂くこともできますのでお気軽にお問い合わせ下さい。

ご自身で選んで頂いた竹岱亭の型紙をお使い頂けます。

型染め(柿渋)体験

コースターやランチョンマットを作ることができます。

ご自身で型紙を彫ることもできます!

型絵染め体験

Tシャツやハンカチ、手ぬぐいを作ることができます。

配色はご自身でお決め頂けます。

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